癒しのラジオ

最近、車で、NHKラジオ(AM波)を聞くようになりました。たまたまかもしれませんが、私が耳にする多くの番組で、アナウンサーが癒し系の声でしゃべる気がします。どうしてかなと思っていたのですが、昨日(2012年1月7日夜)聞いた放送ではっと気付きました。

NHKラジオのアナウンサー:
「私は、一人暮らしで身寄りがいません。ある日突然、倒れ、病院に運ばれて、お医者様が助けて下さいました。片半身が動かなくなり、孤独と強い痛みに泣き声を出しながら、ラジオから流れた堺正章の「涙から明日へ」という曲を聞いて、少し元気が出ました。この曲をリクエストします」


これは以前紹介したお便りです。この放送の後、複数の視聴者の方から、返信が届いています。


「あなたは一人ではありませんよ。一緒にラジオを聴いている私もあなたの仲間です。あなたにこの曲を送ります。」


このお便りを読んで、私もこの仕事をしていて本当に良かったと思いました。リクエストの曲をお送りします。山下達郎の「蒼氓(そうぼう)」」

ラジオだけを楽しみに、あるいは、頼りにして、孤独に耐え、痛みに耐え、ベッドや床に臥している人達が沢山いるのですね。アナウンサーは、その人達の存在を意識しながら、しゃべっている。そして、あなたは孤独ではないと返事の手紙とリクエストのハガキを書く視聴者がいる。「絆」を感じます。そしてインターネット以前から、暖かい匿名ネットワークが存在していることに、改めて気付かされます。