大滝詠一は研究者である
ただものではないベストアルバム「B-EACH TIME L-ONG」
私、大滝詠一のアルバムは、ほとんど聴いたと思っていたのですが、最近、レンタルCDショップで、聞いたことのないアルバムを発見しました。「B-EACH TIME L-ONG」。
- アーティスト: 大滝詠一
- 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックレコーズ
- 発売日: 1991/03/21
- メディア: CD
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ポップ/ロックを米国から学び、日本オリジナルを作ることに成功した研究者
彼はポップ/ロック音楽分野における、一種の研究者。米国のポップ/ロック音楽を聴き、憧れ、彼なりに分析・解釈し、次第にオリジナルなものを作り出すようになりました。ばんど「ハッピィエンド」のとき以来、一貫して、さまざまなことを試しています。そして、オリジナリティがあって、かつ、日本の人々に受けいられる音楽を探し続けた。その成果の結実が「ロングバケーション」と後続の「イーチタイム」。研究者として成功しているなぁと思います。
今回は、ベストアルバムにまで工夫が凝らしてあることを知り、とっても感心。
あいにく上記のアルバム、現在は販売はされていないようです。興味のある方はレンタルCDショップ等で探すか、中古版で聞いてみて下さい。
さまざまな試み
ロンバケ以降の大滝詠一しか知らない人、最近になって彼を知った人は、彼をイージーリスニングなヴォーカリスト&サウンドクリエータと思うかもしれません。しかし、大滝詠一はただの甘いヴォーカリストじゃありません。ロンバケ路線は、彼の一面に過ぎません。例えばこれなどいかがでしょう。
どうです、このアクの強いボーカルは。「ハッピイエンド」時代の代表曲の一つ「はいからはくち」。初代国産ロックと言われているんですよ。素晴らしいですね。勉強から始めて、オリジナルな国風文化を作り上げている。
大滝詠一が英語で歌う「冬のリヴィエラ」
大滝詠一は、他の歌手への楽曲提供も多く手がけています。例えば森進一に「冬のリヴィエラ」を提供しています。これの英語詞バージョンがYouTubeで聞けるのですが、これが素晴らしい出来。こんなのをお蔵にいれておくのだから、恐るべし、大滝詠一。
おまけ1
田島貴男という素晴らしいヴォーカリストがいます。オリジナルラブというバンドのボーカル。彼がライブでカバーしているカバーしている「はいからはくち」がYouTubeにアップされています。オリジナルを強く意識しており、私には、はっぴいえんどへのリスペクトが感じられます。それもそのはず、このライブ、スペシャルライブのようで、ハッピィエンドのメンバー松本隆がドラムスを担当しています。
松本隆は、作詞家として大成功を収めています。大滝詠一(作曲)とのコンビで多くの名曲を世に送り出しています。Wikipediaのリストを見ると、アラフォー世代の皆さんは、あれもこれもかと、その凄さに驚くでしょう。拙ブログ「」で紹介した「恋するカレン」や「君は天然色」も松本隆が作詞、大滝詠一が作曲。黄金のコンビです。
おまけ2
「はいからはくち」といえば、センチメンタル・シティ・ロマンスの「はっぴいえんど」カバーアルバム「はっぴいえんど」の一曲目のアレンジ、演奏も素晴らしいです。このアルバム、一曲目だけでなく、全曲素晴らしい。カバーアルバムとは思えず、全曲持ち歌のように感じられます。オリジナルのはっぴいえんどによる演奏よりもポップな仕上がり。
- アーティスト: センチメンタル・シティ・ロマンス
- 出版社/メーカー: ポリドール
- 発売日: 1993/05/26
- メディア: CD
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