Googleが始めたオンライン辞書 - Imagine with 加藤和彦

最近，Googleがオンライン辞書の提供を始めた．例によって無料である．多ヶ国語対応を目指し，通常のオンライン辞書機能に加え，Webから抽出した単語定義機能を持つことが特徴のようだ．

残念ながら日本語対応はまだしていなくて，トップページにアクセスするとデフォルトでKannada<>英語の変換辞書が表示される．

英語辞書ページは，下記のリンクでアクセスできる．

http://www.google.com/dictionary?langpair=en%7Cen

この英語辞書ページはCollins社COBUILD英語辞典を使用している．他に類を見ない独特の定義法で，◯◯という単語は，こういう意味で，こういう風に使うんだよ，と語りかけるように説明する．6億4千万語以上を含むコーパス、Bank of Englishの膨大なデータベースに蓄積されたデータを基づいて編集されている．

私は長らく，COBUILDのユーザで，最近は，最新版にアクセス権が付いているオンラインバージョン http://mycobuild.com/ を使用していた．個人アカウント制で，単語のブックマークを作ったり，メモを保存することが出来る．辞書を買わないと使えないので，有料の一種だ．

そして，Google英語辞書だが，何とこちらの方が見やすい．調べた単語履歴を個人ごとに記録できるようなっていて，それが自動的にブックマークとして使える．そしてさらに，こちらの方がGoogleの自慢だろうが，Web上から見つけてきた単語定義を引用元URLと共にいくつも表示する．おそらく，表示順は，ランキング計算もしているのだろう．COBUILD辞書を使うに当たって，GoogleはCollinsに使用料を支払っているはずだ．その使用料はユーザに，直接的には転嫁せず．

またもやGoogle，恐るべしである．