応用主導のスパコンPAX, そしてPACS

応用分野主導で並列計算機を作り始めた日本のさきがけはおそらく,星野力先生(筑波大学名誉教授)のPAXです.筑波にいらっしゃる以前は京大で原子力関係の流体計算をしていらしたたとのこと.筑波大にいらして流体計算用の並列計算機を作り始めました.マイクロプロセッサを並べて,研究室内自作.筑波大でのご所属も,情報工学ではなく構造工学でしたが,情報工学分野の先生方,学生と強い交流がありました.私,分野が違いましたが,学生時代からいろいろと懇意にしていただきました.応用主導で計算機を作るという強い信念に,当時学部生だった私(約30年前)は強いインパクトを受けました.

その後,物理,情報の先生方と作られたのがPACS.1996年に「世界一」になっています.

星野先生はいろいろと本をお出しになっています.最近は小説も.定年後のお仕事は?と伺うと,「作家です,全然食えませんが」とお答えになります.