絶滅危惧植物展@筑波植物園(パート2解説編)
絶滅危惧植物展@筑波実験植物園のパート2,解説編です.
日本には7,000種類の植物がある.そのうちなんと,約25%,約1/4にあたる植物が自生地から消えようとしているのだそうです.
その中には,「秋の七草」で有名なフジバカマ,キキョウも含まれている.フジバカマは聞き慣れなくて,七草全部の名前を覚えていないんですけどね.でも,秋の七草がゆ,食べたことあります.以前,スーパーマーケットでパック入りで売っていた記憶.
どうしてこんなことになっているかというと,日本の自生植物6500種類の内,2500種類,38%が日本にだけ固有する植物なのだそうですよ.
つまり,植物の種類密度,固有種の割合が,世界的に見てもとても高い.
IT業界では,日本はよく自らを「ガラパゴス」と自嘲気味に言うわけですが(外国の人が言うんじゃないよね,きっと.そこまで日本のことは知らないし,興味ない),植物の世界では本当にガラパゴス的なわけですよ.
それにはおそらく理由があるはずで,植物に素人な私が思いつくのは,日本の地理的環境.極東の島国.四方を海に囲まれ,大と川の多い,起伏に富んだ土地.そして日本人は,昔から「ガラパゴス」的なことをむしろ好んでいる面がありますよね.
「種の保存法」なる法律があったんですね.略称のようで,正式には「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」(1992年成立).「種の保存法」の方が短くて,格調高い感じがします.
最近,生物多様性という言葉をよく聞きます.COP10という国際会議が2010年10月に名古屋で開催されました.
「COP(Conference of the Parties)」とは、国際条約を結んだ国が集まる会議(締約国会議)のことです。多様な生き物や生息環境を守り、その恵みを将来にわたって利用するために結ばれた生物多様性条約では、10回目の締約国会議「COP10」が2010年10月、愛知・名古屋で開催されます。
生物多様性には,遺伝子の多様性,種の多様性,生態系の多様性,の3種類があるそうです.図のように,遺伝子→種→生態系という階層的な関係.
人類は植物が消失すると生きていけない.確かに.人類だけでなく,他の動物もだよね.
植物は薬に使用される.(昔から毒薬にも:-<)植物の中にはまだ発見されていない有用な遺伝子が沢山ある.そうだね,きっと.植物がいなくなると,それら遺伝子資源がなくなると.
生活とか,薬とかに直接的に使うだけではなくて,植物は人間の文化,精神に影響を与えています.例えば,食器に描かれる模様や絵は,しばしば植物.人間は世界中,花,植物を飾ります.家の外にも中にも.花,植物がなくなると気が狂いそうになるかもしれませんよ.と考えると,理系の人は実験してみたくなりますね.植物がない暮らしが人間に与える影響.被験者にあまりなりたくないけど…学生の時なら,やったかな,バイト代稼ぎのために.(学生時代,私の友人は,一時間ごとに胃液を取り出す被験者アルバイトをやっていましたよ.その人,今,お医者さん)
レッドリスト(レッドデータブック)なるものがあるそうです.サッカーの「レッドカード」を連想させう名称です.
絶滅危惧ということをよく考えてみると,定義は何かということが気になります.絶滅危惧に関するカテゴリーがあるそうです.やはり,絶滅危惧という概念は,分析・分類されているわけですね.
このQ&A,興味深いですよ.
Q: 恐竜だって絶滅したから,植物もしょうがないんじゃない?
A: 現在の人間による環境破壊は,あまりに短期間過ぎる.
Q: 買った絶滅危惧植物を野生に戻してあげてよいか?
A: 遺伝子,生態系を乱す危険があるので,やめてね.