読むべし:内田樹さんの「日本辺境論」
久しぶりに,騙されたと思って読んでみて下さい,と触れて回りたい本に出会いました。
- 作者: 内田樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2009/11/16
- メディア: 新書
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一読を強くお薦めします(上記のAmazonの書評には辛口書評が並んでいますけれど).
日頃疑問に思うことに対する,内田さん流の答えがたくさん書いてあります.なぜ日本人はこんなに日本人論を好むのか(この本もその一冊ですが),なぜ会議の結果が合理的な論拠の帰結と言うよりその場の空気のようなもので決まるのか,なぜ日本はアメリカ相手に開戦したのか,なぜいつまでたっても国際交渉の場でリーダーシップを発揮できないのか.
通常の文化人,評論家が,難解気味の日本語を使って書くようなことを,すっーとわかるような日本語で書いてあります.Amazon書評から察するに,文科系,文化人の皆さんには抵抗感があるようですが,我々理工系の人にはとても読みやすく,理解し易いです.これからの評論は,こういう風にわかりやすく書いてね,と思うくらい.
時間ができたら,この本を読みながら考えたことを書いてみたいと思います.なぜ日本は世界第二位のIT産業を持ちながら,いつまでたっても世界のIT界をリードできないのか,むしろ,存在感は沈んでいく方向なのか,とか.