楽しんごの凄み

 偶然,テレビ番組,金スマの「楽しんご」の話を観ました.(TBS「中居正広の金曜日のスマたちへ」 2月4日夜

 今や年間百数十本のテレビ番組に出るという時の売れっ子芸人.
 彼,どこか,凄みを持っている人だと思っていたけど,私の想像を超えた,はるかにすごい人だった.
 彼の今の様子から遡り,売れる前の時代に.ここまではよくある,苦労話.
 その後が凄かった.中学時代,凄まじい,いじめに会っていた.テレビドラマで描かれるいじめ以上かもしれないいじめ.
 「こんなことを本当にする人達がいるんだなぁとその時,思いました」
 何度も死を考え,実行しようとした.
 これまで両親に打ち明けたことはなかった.
 それを今回初めて,彼がビデオ収録で語り,再現ドラマ化し,そしてテレビスタジオで,女性観客を背に語る.笑顔で聞いていた彼女たちも,話が進むにつれて,事の深刻さがわかり,特別な瞬間に居合わせてしまったことを悟り,涙を流し始める.
 不思議なほど,彼は淡々と語り続ける.ときどき言葉に詰まり,涙をみせる.記憶が,恐怖が,だんだんと甦ってくる.そして震えるような号泣.あの時の彼には「オーラ」が出ているのを感じました.たまっていたものを吹き出していくような.これで生まれ変わるんだというような.

 我々大人が知らない,今の若い人達が抱える心の重み,闇が,楽しんごという,当代きっての売れっ子芸人によってリアルに語られた.


 あの回は特別な回として,現代日本の宝として,多くの日本人に,いつでもフリーで観てもらえるようにして欲しいです.TBSさん,お願い.日本に寄付して下さい.