ビル・ゲイツの10年前の洞察に関する考察
これらのWebサイトは、PC上で実行されるソフトウェアと統合可能なコードを含んでおり、それらが実行時にPCに送り込まれる。これはもはやアプリケーションという枠に収まるものではなく、サービスと呼ぶべきものだ
Microsoft Professional Developers Conference 2000(フロリダ州オーランド)でのビル・ゲイツの発言である.ゲイツが2000年にこのように見通しを述べ,実際に.NETという形で実現を試みたことは立派である.
実際現在,そうなっている.しかし現実は,ゲイツの予想とは少し異なった.上記のような見通しは,.NETでなくても,そうなった.WebブラウザとAjaxという力技によって.そしてまた,iPhoneアプリのような形で.
もう一つ興味深いことは,ビル・ゲイツが上記で述べた時点では,いわゆる「クラウドコンピューティング」が視野に入っていないことである.PCパワーの凄みと,その凄みが上がり続けることを暗黙に仮定している.
これはゲイツが先見性が足りなかったということではない.2000年頃,つまり,今から10年前,私も含めて多くのIT分野の技術者,研究者は同様なビューを持っていた.