どうしてKindleは3G回線付きなのか?

最近,Twitterで見かけたつぶやき,「どうしてKindle(アマゾン社の電子ブック端末)は3G回線付きなんだろう?(無線LANだけでなく)」にぱっと答えを思いつけませんでした.私はKindleユーザですが,3G回線はほとんど使ったことがないし.ダウンロードを無線LANでできれば十分だし.

その回答,思いつきました.思いつけばシンプル.Kindleユーザが必ずしも無線LANユーザとは限らないから.Kindle本体があれば,パソコンや無線LAN等の機械hは必要なく,Kindleを使い,電子ブックのダウンロード&読書が可能です.美しく,自己完結.必要なのは電源のみ.

これ,電子ブックを社会に広く広めるためには結構重要.設定,操作が簡単なこと.他に必要なものがないこと.コンピュータやインターネットを使い慣れない人でもKindleさえあれば,すぐに,電子ブック読書が始められます.

Kindleが日本上陸したとき,どういう扱いにするかと思ったら,日本でも米国と同様.契約無しで携帯電話の3G回線が利用可能.回線キャリヤはドコモだけど,そのことはユーザにはわからない.意識する必要がない.その手続き,コストはアマゾンが持っている.これを知ったとき,アマゾン恐るべしと思いました.

今では,日本でも多くの電子ブックが発売され,シェアを競い合っていますが,アマゾンと同様のサービスを提供しているところはまだありません.そして未だに,電子ブックが,紙版書籍の地位を脅かす気配は見られません.

アマゾンは5月19日に「Kindle向け電子書籍が販売部数で紙版を超えたと発表」しています.このような状況は簡単には到来しません.「出血」覚悟のような戦略がないと.

参考(拙ブログ):
「どうしてAmazonは赤字でもKindle本を売るのか」